銀座で田植え体験!白鶴天空農園の限定イベントに初潜入

銀座で田植え体験!白鶴天空農園の限定イベント行ってきた。


銀座の屋上で、泥にまみれる。

銀座の夜は、ネオンの光とグラスの音でできている。でも、昼間の銀座には、誰も知らない顔がある。ビルの屋上に広がる、土の匂いと水のせせらぎ。白鶴酒造の「天空農園」には、コンクリートジャングルの中にひっそり息づく田んぼがある。ここで、年に数回、極めて限られたメンバーのみが集う田植え体験が開かれていた。

参加者は白鶴のスタッフとメディアのみ。今回はメディア枠でイベントに潜入させてもらった。

銀座7丁目・白鶴ビルのエレベーターを降りると、6月13日最終選考会に出場予定の2025 Miss SAKEの皆さん(左から、永田詩織さん、松口理子さん、工藤結衣さん)がお出迎えをしてくれた。日本酒の話を熱心にされていたのが印象的だった。

2025 Miss SAKEの皆さん(左から、永田詩織さん、松口理子さん、工藤結衣さん)

定刻になるとイベントの前に田植えのやり方などをレクチャーしてくれた。説明しているのはチームリーダーの山田亜由美さん。着任してから4年が経過したという。一年を通して酒米「白鶴錦」と真摯に向き合い、時には不安定な天候から稲穂を守っている。

屋上田んぼ、銀座の極秘スポット

説明を聞き終え早速「白鶴銀座天空農園」へ。

秘密の階段を登ると眩しい光が差し込んできた。

目の前に広がるのはまるでミニチュアの里山。田んぼの水面に映るビル群、風に揺れる稲の苗。この非現実的なコントラストに、シャッターを切る手が一瞬止まる。白鶴天空農園は、酒米を育て、日本酒のストーリーを都市で紡ぐ実験場だ。だが、ここは誰でも入れる場所じゃない。白鶴のスタッフとメディアのみが許された銀座の極秘スポット。メディアとして招かれた我々は、カメラを構えながらこの特別な空気を思い切り吸い込んだ。

酒米になる「白鶴錦」

屋上には白鶴のスタッフと、数人のメディア関係者が集まる。スタッフは慣れた手つきで準備を進め、メディアはレンズ越しにその動きを追う。白鶴のロゴ入りTシャツを着たスタッフが「銀座で泥んこ、最高でしょ!」と笑いながら声をかけてくれた。我々はノートにその言葉を書き留め、スタッフは靴を脱いで田んぼへ。取材とはいえ、泥の感触を味わわずにはいられない。と思ったが、せっかく白鶴スタッフが長靴を用意してくれたのでお言葉に甘えて拝借。

用意してくれた長靴たち

泥の感触、都会のノイズをオフ

田んぼの泥は、長靴越しでもひんやりと足を包み込む。最初の数歩は「うわ、冷たい!」と声が漏れるが、すぐにその感触にハマる。稲の苗を手に、スタッフのアドバイス――「苗は優しく、でも根はしっかり土に」――を頼りに植えていく。(思ったより深めにグイッと!)

取材のはずが、つい夢中になって苗を植える手に力が入る。シンプルな作業なのに、なぜか無心になれる。銀座の喧騒も、締め切りのプレッシャーも、全部オフ。スタッフの一人が「写真より田植え楽しんでますね!」という声に、笑いながらシャッターを切ってもらった。

白鶴のスタッフは、まるでこの屋上が彼らの庭のよう。30代のスタッフは「この田んぼで育った米が、日本酒になる瞬間がたまらないんです」と泥だらけの手で語る。この屋上は、参加者が泥を通じてつながる親密で心地よい社交場となっていた。泥の跳ねた服は、まるでこの一瞬の共犯関係の証だ。

田植えの後は、泥を洗い流して一息。白鶴のスタッフが、酒米と日本酒の話を始める。この田んぼで育った米が、兵庫の蔵でどんな風に醸されるのか。一粒の米に込められた想いをメモしていると、いつもの日本酒がもっと深く味わえそうな予感がしてきた。

銀座で、なぜこんな限定イベント?

天空農園は、ただのイベントスペースじゃない。都市農業の可能性を探り、お酒の背景を伝えたいという白鶴酒造の挑戦のように感じた。スタッフとメディアだけに絞ったこのイベントは、実験的で親密な空気を作り出す。銀座という、消費とトレンドの最前線で、土と向き合う意味は大きい。スタッフが「この天空農園は、僕らの想いを形にする場所」と語る。メディアとして見ると、この場所は都会のライフスタイルに新しい問いを投げかけてくれた。土に触れることは、日常のループから抜け出す小さな冒険なのだ。

田植えをする白鶴スタッフとMiss SAKEの皆さん

最後にお土産を頂戴した。白鶴の贅沢ギフトにほっこりしながら銀座の空の下で植えた苗が、いつか誰かのグラスに注がれることを楽しみにしながら農園をあとにした。

山田リーダーの「白鶴と言えば?」の掛け声を合図に「まるポーズ」をする一同。

白鶴銀座天空農園とは

銀座から日本酒、文化の情報発信をしたいとの想いから、2007年に白鶴銀座天空の農園のプロジェクトを立ち上げ、東京支社(中央区銀座)屋上で自社開発酒米「白鶴錦」の栽培を始める。 当初、大都会のビルの屋上でのお米の栽培は難しいと言う声があったが、2008年には田園を造成し、米の品質向上に取り組み、2013年からは白鶴銀座天空農園で収穫した「白鶴錦」のみで仕込んだ商品を数量限定、銀座限定で発売している。今年は6月11日に発売予定だ。

左:無印良品銀座 飯塚さん、中央:白鶴天空農園チームリーダー 山田さん、右:ギンプロ 斉藤

Text:ginzaboy
Photo:ギンザプロデュース24

COMPANY

ノースサンド
無印良品銀座
uniqlotokyo
東急プラザ銀座画像

RECOMMEND