(3/6) 【潜入】メディア初公開『Ginza Sony Park』内覧ツアー
「銀座の庭」から「銀座の公園」へ
銀座の建物には、街の景観を守るため地区計画「銀座ルール」によって56mの高さ制限が定められている。地上5階、地下4階のSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の新しい Ginza Sony Park は、その「銀座ルール」の半分ほどの高さ。あえて低く構えることで集積率の高い都会の中に余白と新しい景観を生み出しており、ソニーしかできない素晴らしい発想である。
また、ソニービルが大切にしてきた「街に開かれた施設」という設計思想と、「ジャンクション建築」「縦のプロムナード」といったユニークな建築的要素を継承。
街に開かれた施設
かつて銀座・数寄屋交差点に面したソニービルの角地には、“ソニースクエアという10年のパブリックスペースがあった。都市を修景的につくるという思想から、余白の少ない都会の中に街との接点となる外部空間を設け、街を訪れる方々に楽しんでいただくために設計された。創業者の盛田昭夫氏は、この場所を「銀座の庭」と呼ぶ。春には満開のガーベラの花畑を、夏には涼しげなアクアリウムを。銀座の街を彩る四季折々の催しが行われるこの場所は、長年多くの人々に親しまれ、まさに「街に開かれた施設」の象徴でした。
50年間続いたこの「銀座の庭」の思想を継承し、「銀座の公園」として拡張した GinzaSony Park。人々が思い思いに過ごせる多くの余白と、好奇心を刺激するさまざまなアクティビティによって、街や人々にリズムを生み出す場となることを目指す。
ジャンクション建築
Ginza Sony Park は、地上は晴海通り・外堀通り・ソニー通りに面し、地下は地下鉄コンコースと地域最大級の地下駐車場に直結した、都市機能を内包する稀有な立地にある。この立地で行う新築工事の難易度の高さとさまざまな課題に向き合いながら、これらの都市機能と建物を有機的に結びつける「ジャンクション建築」の考えを継承。地上では数寄屋橋交差点からの動線を開放的な吹き抜け空間で受け入れ、地下動線も内と外を区切る扉や壁をなるべく設けずシームレスにつなぐことで、銀座の街を訪れる人々が気軽に行き交うことのできる空間を実現している。
縦のプロムナード
ソニービルは、決して広くはない敷地面積に建つ建物を如何に有効に使うかという視点で考え出された「花びら構造」と呼ばれるスキップフロアによって、地上のフロアを連続的につなぐ「縦の銀ぶら」を実現していました。新しいGinza Sony Parkではこのコンセプトを進化させ、大胆に地上の外部空間をも取り込みながら地下3階から5階(屋上)をつないだ一本の「縦のプロムナード」をつくり出している。