2024年12月17日 10時00分3
情報提供:カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC ART LAB)
銀座 蔦屋書店では、「蘇生・創作・輪島塗〜『輪島キリモト』の挑み〜」を、2024年12月20日(金)~2025年1月31日(金)の期間、BOOK売場(日本文化)にて開催します。※1月1日(水・祝)は全館休業日です。
受け継がれた技術と、長い時間をかけて落ち着かせた良質な木の材料を用いて、漆器木地製作やさまざまな木地加工、家具や木工製品の創作を行う「輪島キリモト」による、漆器の数々を紹介します。江戸時代から能登・輪島の地で、木と漆の仕事に携わってきた桐本家。分業制が確立している輪島ではめずらしく、デザイン、企画、木地から漆塗り、販売まで自社工房で手掛けていることでも知られています。7代目の桐本泰一氏は大学でプロダクトを学んだことを生かし、木と漆が今の暮らしに溶け込むようなものづくりに挑戦しています。本フェアでは、輪島キリモトの職人により生み出された輪島塗の漆器のうち、日常使いの器のほか、さまざまな技術の粋が結集した鑑賞向きのものまで幅広く展示、販売します。本物の漆を使って作られた漆器は傷がついても塗り直して再生できるという良さをいかし、能登の震災で処分の危機にさらされた漆器に新たな生命を吹き込んだ「Reborn」シリーズも展開します。
商品紹介
酒器シリーズ
筒型の形状が持ちやすく使い勝手が良いため、重宝する器です。切れ味が良く注ぎやすいため、お酒だけでなく、ドレッシングや蕎麦つゆを入れても。漆ならではのふっくらとした質感、奥行きのある表情は「本堅地技法」によるもの。使い込むことで少しずつ色が明るくなり、艶も増していく、その変化も美しいのが特徴です。
「Reborn」 透き溜シリーズ
震災後、奥能登全域で災害ゴミとして捨てられていた、輪島塗の御膳や漆器。それらを「直す」のではなくて、今の暮らしに使いやすく生まれ変わらせたのが「Reborn」 透き溜シリーズです。トラディショナルな朱色を丁寧に研ぎ、日本産の漆を中心とした「朱合い漆」を塗り重ね、120年前、50年前の朱色も奥底で感じるように仕上げられています。このプロジェクトによって震災後にも、下地、研き物、上塗りの職人の技が活かされています。
亀甲蓋物シリーズ
すべての物事、命あるものは周りと繋がっているからこそ、周りの変化によって自分自身も揺れ動き、変化し、考え方や在り方が変わっていきます。そんな繋がりと変化を小さなまめカンナで刳ったり、鑿(ノミ)の削りにて表現し、朱溜、金彩パール漆、銀彩パール漆にて永遠の深まりを加えています。
「六角茶器揃」
日本産漆を中心に上塗りされた伝統的な輪島塗の本堅地技法と、内部は傷付きにくい蒔地技法を用いた茶器をモノトーンで揃えた茶器揃い。酒器としても使うことが可能です。
盃「冨嶽三十六景」
「冨嶽三十六景」は1831-34年(天保2-5年)版行の葛飾北斎による富士図版画集。46絵柄の中で特徴がある6種を盃の中に再構成して色鮮やかな蒔絵、漆絵で描かれています。
乾漆造「懐中小物入れ」
布と漆を25層貼り合わせた印籠造りで素地が造られています。印籠は元々印判を入れる箱として造られましたが、室町時代頃から練り薬をいれて持ち歩く箱として使われるようになりました。この懐中小物入れは常備薬などをいれてポケットやバッグに入れて持ち歩くように造られています。合口がどこにあるのかがわからないほど高度な合口蒔絵にて金魚、蛙、花火が描かれています。